主に熊本県内の山麓準平坦地域、平坦地域で作付けしています。
見た目は、ヒノヒカリよりやや大きめの粒で白い濁りが少なく、炊いた後では艶があり「しっかり」とした噛むほどに味のある熊本県だけで生産される美味しいお米です。
登熟期が高温でも白未熟粒が発生しにくく、玄米品質が良好な耐暑性の水稲新奨励品種として「くまさんの力」(系統名:熊本A49号)は開発されました。
熊本県においては2008年度より栽培を始めることになりました。
1998年に「ヒノヒカリ」を母とし、「北陸174号」を父として人工交配を行って来たもので、10年の研究年月を経て誕生しました。奨励品種に採用された理由として、現在、中生良食味品種として評価の高い「ヒノヒカリ」が主力品種となっていますが、近年の気候温暖化の影響から、乳白米など白未熟粒の多発によって1等米比率の低下が著しい状況となっています。
しかし、この「くまさんの力」は優れた食味と収量性を持ち、温暖化高温条件下でも白未熟粒が発生しにくく、玄米品質は特に良好で、栽培特性に優れて、台風などでも倒伏しにくい特性をもっています。
本品種の導入で、県産米の高品質が図られ、西日本屈指の米生産県として期待がかかっています。